† 空の記し †






――2005.11.16――





愛する人を失った。
この絶望に満ちた現の世界。
何の救いも存在しない、ただ裏切りだけの連鎖。
尊い存在は消え、憎しみと悲しみしかない奈落。
愛する人を失い、永遠に続く孤独を私は彷徨っていた。
そんな中、私は再び出会った。


彼女はココロもカラダも疵付いた私を癒してくれた。
深い絶望の底に堕ちた私を愛してくれた。
私が唯一心を解き開く事が許せる存在。
彼女は、私にとって2人目の想い人。
人は違うが、私は再び失った想い人をこの胸に抱いた。



幸せだった。
私は幸せを感じた。
愛する人を失って以降、幸せを感じた事はなかった。
だが、今の私は幸せだった。
全ては彼女のおかげ。
私は彼女の傍にい続けたいと願った。
もう手放したくなかったのだ、この幸せを。





だが、運命は再び繰り返す。





彼女を、私は永久に失ってしまった。
彼女はもう、どこにも―――いない。
この世の如何なる場所を探したとしても、もう二度と逢う事はできない。



彼女はもうこの世にいない。
彼女は逝ってしまった。
彼女は■んだのだ。



原因は呆れる程単純なもの。
飲酒運転による交通事故だ。
道を歩いていた彼女を車が襲い、彼女の未来と共に命も奪った。
私が愛した彼女の小さな身体を潰し、当たり一面を紅の血で染める。
まるで小説やテレビの中で聞いたような展開。
正直、他人事のように思えてしまう。
それ程単純であり、同時に信じられない出来事。
だが、夢幻の絵空事ではなく、紛れもない現実。
私は、再び愛する想い人を失ったのだ。





安置所に横たわる彼女は無残だった。
身体中は衝突のショックで押し潰されている。
殆ど原型を留めていない。
『人の身体』ではない肉塊。
私が愛し抱いた彼女の身体か疑いたくなる。
正直、目を背けたくなる程だ。
だが、幸いにも彼女の顔だけは無傷だった。
白いシーツの先から出た彼女は、ただ眠っていた。
本当に眠っているようにしか思えなかった。


私は徐に、彼女の唇に自分の唇を重ねた。
口付けはもう何度もしている。
その度に彼女の温もりや熱い吐息を感じてきた。
だが、この口付けでは感じられなかった。
感じたものは、冷たい■の温もりだった。


唇を離すと、涙が頬を伝った。
事故の知らせを聞いてからはじめて涙が流れた。
別に悲しかった訳ではない。
ただ、おそらく認めたくなかったのだと思う。
涙を流せば、私はこの現実を認めてしまう。
それを拒んだ私の身体が涙を流さなかっただけだ。
だが、この口付けで私は認めてしまった。
彼女の■を。





この世界には救いはない。
あるのは絶望と憎しみと悲しみだけ。
どんなに願っても、幸せな瞬間は崩壊し絶望だけが残る。
それによって、奪われた事に対する神への憎しみが生まれる。
だが、絶望の中の憎しみからは、何も幸せは得られない。
あらゆる負の感情が渦を巻き、悲しみへと突き落す。
この世界はそんな連鎖を幾度となく繰り返す。
故に、この現の世界に救いは存在しない。


だからこそ、私は耳と目を閉じ、口を噤んだ人間になろうと考えた。


何も聞かず、何も見ず、何も喋らない、何も考えない。
そうすれば絶望も憎しみも悲しみもない。
そう感じさせる要因がなくなるのだから。










――――…………さよなら、この世の全てよ。










†     †     †












――2005.11.09――





こんばんわ。
まともな日記を書くのは久しぶりな水影そらです(苦笑
や。先月書いた千影の超ミニSSもどきの後に書こうかと思ったのですが、
仕事の後に友達と遊びに行ったり、就職で他の県に行く人の送別会や出張やらで、時間がなかったので(汗
だからと言って、亞里亞BDSSが大遅刻した言い訳はしませんよ(ぇ
何故ならあのSSの基礎が完全に出来上がったのは、亞里亞BD後の3日だったので(爆


さて。今回の亞里亞BDSS『庭に咲く孤高の花』ですが、完成させるまでに色々とありました。
その1つが先にも書いた“SSの基礎完成が亞里亞BD後”で、もう1つがタイトル。
私、タイトル決めは一瞬で決まる時と悩む時があります。今回は後者。
元々ミニSSで載せるつもりでいたから、タイトルは考えていませんでしたが、
書いている内に多くなり(それでも、時間の都合で結構省略)、急遽書庫行きへ。
そうするとタイトルを考えないといけないのですが、中々イメージにあったものが浮かびませんでした。
おかげで3日程悩み、その間は執筆が著しく低下。どうもタイトルが決まらないと、出力低下します(苦笑
それで明記していますが、せつな様にお願いしてタイトル候補を幾つか挙げて貰いましたvv
いやー、せつな様は凄いです。私があんなに悩んでいたのに、イメージに合うタイトルが3つも出ました。
その3つの中で一番イメージに合ったのが『Private Emotion ――庭に咲く孤高の花――』でした。
今回はせつな様のおかげでホント助かりました。せつな様、どうもありがとうございました!

そしてもう1つ。
このSSを書くきっかけになった出来事が。
それは、閉鎖されていた某“さくあり”好きな方と思われる方のサイトを見つけたからです(ぇー
いつの間にかネットに復帰されて、いつの間にか別サイトを開設されていました。
何やらHNが違ったり、日記で否定(?)されていたりしますが、復帰されたのが嬉しく書きました。
たぶん……というか絶対この方のサイト見つけなかったら、BDSSは高校生“ひなあり”になってました(ぇ
私は、その時の気分と状況で、SSの内容どころかカップリングを変える人間なのです(笑


それでは、今日はこの辺で。
今のところSSの方は、夜は帰りが9時以降になってあまり書けませんが、
その代わり朝に時間ができたので、ちょこちょこと執筆は進んでいます。
『孤独の先にある未来』や『ユメノオワリ』のように書きかけのSSもありますし、
新しく書いてみたいネタもありますので、そうした空いた時間を見つけての執筆です。















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